活字メディアの終焉
北海道で一番古いといわれる小樽市の工藤書店が閉店した。同店は明治36年に開業し、伊藤整の小説「若い詩人の肖像」の中にも実名で出てくる。ブック・オフなど新古書店で文学全集が一冊百円で売られるのをみて、紀田順一郎は「教養の時代は終わった」と嘆いた(読売新聞2000.6.13)。多くの親は将来子どもが読むだろうと思って定期購読を書店に申し込んでいた。世の親たちが「将来、わが子が本を読むことなどありえない」と思うようになったとき、全集の時代も教養の時代も、あっさりと終わりを告げた。「出版は天下の公器である」 出版物販売額は1996年をピークに減少傾向にある。書店数はバブル経済崩壊後の1992年が2万2500店であったが、2015年には1万3488店と9012店の書店が減少した。このような活字メディアの急激な衰退は諸外国も同様なのか、日本だけの現象なのか私は知らない。テレビのCMなどをみてもスマホばかりだが、どうも日本人は流行に敏感だが、短慮の傾向があるように思えてならない。
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ツルチュクのお話を拝読。旧満州国間島に住んでいた小生の子供のころ、家には三ツ矢サイダー、カルピスとともにツルチュクがありました。ツルチュクは一番値段が高く手の届かないところにおいてありました。日本統治時代の朝鮮で日本人の事業家が開発したと聞いています。昭和57年初めて生まれ故郷の間島を訪問した際ツルチュクはないかと聞いたところ発酵酒のツルチュクしかありませんでした。
投稿: クマゴロ | 2018年4月26日 (木) 18時16分