翻訳家列伝
小谷野敦編著「翻訳家列伝101」を読む。井上勤(1850年生れ)から鴻巣友季子(1964年生れ)までおよそ101人の翻訳者を紹介している。フランス文学の平野威馬雄(1900-1986)を探すが記載なし。さきごろ女優の上野樹里がロックの和田唱との結婚を発表したが、平野威馬雄は祖父にあたる。一般にはファーブル昆虫記の翻訳で知られるが、昭和26年、松戸淳の変名で「情婦ヒル」(ファニー・ヒル)を紫書房から刊行し、発禁本として摘発されている。平野は晩年には幽霊やお化け、宇宙人、UFO、怪奇現象の関係の本を多く著している。娘レミの名は「家なき子」に因んだものである。
« 加賀騒動と大槻伝蔵 | トップページ | なぜヨシノブと名で呼ばれるのか »
「世界文学」カテゴリの記事
- 繃帯を巻いたアポリネール(2023.04.09)
- アレオパジティカ(2023.06.01)
- ワシリ―・アクショーノフ(2023.02.05)
- 青ひげ物語(2023.02.04)
- マーティン・マルプレレット論争(2018.11.02)
コメント