戦後強くなったのは女性と靴下
おそるべき 君等の乳房 夏来る(西東三鬼)
戦後、いままで抑圧されていて慎ましさを求められてた日本女性が夏へ向けて薄着する。そして街には乳房のかたちが鮮やかに見える、若い女性の颯爽と歩く姿を見かけるようになった、という戦後風俗を印象的に詠んでいる。
大宅壮一の1954年の造語に「恐妻病」というのがある。妻に頭の上がらない夫の症状をいう。だが一般に戦後風俗を象徴する言葉「戦後強くなったのは女性と靴下」は誰が最初に言ったのか。一説によれば、朝日新聞の門田勲という記者が、愛媛県の農協職員が口にしたのを紙上で取り上げ、流行語となったといわれる。1953年のことである。
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