北摂の古社寺 「満願寺」
大江山の酒呑童子退治で知られる坂田金時(956-1012)は源頼光の家来で、古今無双の豪勇。九州征伐の途中で死去した。兵庫県川西市にある神秀山満願寺にその墓がある。満願寺は奈良時代の創建で、源氏ゆかりの寺として崇敬を集めた。本尊、千手観音の霊験によって、信仰する人はかならずその願いが満つることから満願寺と称したといわれる。
ちなみに坂田金時とは、足柄山の金太郎のモデルになった人物である。金時の活躍は「今昔物語集」にも残っているが、これを題材にして江戸時代、近松門左衛門が金時の話を芝居にして庶民にも広く知られるようになった。もっとも、そのときは、金時の幼名は「快童丸」とされ、金太郎という名が登場するのは、江戸中期以降、草双紙や絵本に登場してからのことである。
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