漱石・鏡子夫妻の仲人(媒酌人)は?
ある特定の人物について調査する場合、その氏名、生没年、経歴、業績、住所、墓所などが一般的な探索事項であるが、時として百科事典とか伝記に記されない仔細なことを求められることがある。夏目漱石と中根鏡子は明治29年にお見合いで結婚したが、そのときの仲人(媒酌人)までは一般書には記されていない。漱石に関する本は無数に出版されているので、仲人の名前は知ることができた。鏡子の父、貴族院書記長の中根重一の知り合いで井上廉(1846-1914)である。
たまたま江戸東京博物館で「ある幕臣の幕末・明治 井上廉と川村帰元」展を開催していた。井上が1856年から1913年にわたって記した膨大な量の日記が展示されている。漱石の仲人といってもおそらく名義上の媒酌人であろう。ここでは井上廉の基本事項を略記す。
出生 1846年5月15日(弘化3年4月20日)
没年 1914年(大正3年)2月18日
経歴 旧幕臣で、維新後、新政府に出仕し、元老院議官や内閣恩給局長を歴任。なお、名の読みは「きよし」(徳川幕臣人名辞典)と「れん」(幕末維新大人名事典)に分かれる。
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