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2016年2月14日 (日)

外来語のメリットとデメリット

   71歳の男性が公共放送であるNHKが番組内で「リスク」や「ケア」など、外国語を使わなくても表現できる言葉を多用し、精神的苦痛があったとして141万円の慰謝料を求める提訴があったという。言いがかりのような気がするが、外来語の多用にも呆れることもある。コメンテーターなどが外来語を駆使したほうが賢くみえ、カッコイイ話法と勘違いしているふしがみえる。W杯初戦コートジボワールに敗戦。「ポテンシャルを引き出す」「次回はパフォーマンスを見せる」「ポジティブになる」とカタカナ語が氾濫していた。あさイチ特集「13人に1人がLGBT」で「カミングアウト」という外来語を多用している。最初の説明を聞き洩らしたのかもしれなが、途中からだと意味がわからなくて気になった。LGBTであることを告白するという意味で使っているらしい。最近よく耳にする「ハイブリッド」という言葉。もとの意味は「異なった要素を混ぜ合わせたもの」つまり雑種のこと。電気とガソリンで走るのでハイブリッド・カー。

   訴訟の例にあがった外来語はリスク(危険性)、システム(しくみ)、イブニング(夕方)、ケア(介護)、トラブル(問題)、コンシェルジュ(案内係)、アスリート(運動選手)、ディープ(深い)、コンプライアンス(法令順守)。いずれも今では頻繁に使用されているので、意味は解することができるが、この中で30年前なら日本語で使用した言葉がいくつもある。私が気になるのは「アウェイ」awayという言葉である。サッカーなどで相手の本拠地で戦うことで「敵地」。野球では「ビジター」といっていた。ドラマ「電車男」(2005)の中でオタク仲間が「場違いなこと」という意味で「アウェイ感がある」など使ったことから普及した。更にそこから派生して「苦手なこと」という意味でも使われる。「ビッチ」という言葉もわかりづらい。元来、性労働に従事する女性の蔑称であった。姦婦、淫売、売女を直喩的に罵しる言葉として使われた。すなわち、「男に媚び諂い、誰とでも同じ臥床で一夜を明かせる女子」という意味。ネットで使われる「ビッチ」は、単なる「糞女」という罵倒語。「モテキ」に使用する「ビッチ」も解釈は難しい。ドラマ版の小宮山夏樹(松本莉緒)は分かりやすいビッチだが、映画版の長澤まさみはビッチなのかピュアな天使なのか、解釈は二分している。

「ドメスティック」と聞くと瞬時に、「ドメスティック・バイオレンス」を連想してしまうが、本来domesticとは、「家庭的な」という意味。

She is a very domestic woman.

彼女はとても家庭的な女性だ

   「ドメスティック・バイオレンス」の影響で良いイメージのない外来語であるが、「ドメスティック」そのものに間違ったイメージを抱くことのないようにしたい。「ドメスティック・バイオレンス」も外来語ではなく、単に「家庭内暴力」と日本語を使うことをおすすめする。

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コメント

そういえば、政治家も普通に日本語で言えば良いものを、外来語を織り交ぜて政策理論を語るのが多いですね。

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