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2016年2月 7日 (日)

叶順子「御身」(1962年)

   貧しいながらも東京で働く姉と弟。ある日、弟が人から預かった50万円を何者かに盗まれた。姉(叶順子)は弟のために、50万円で会社社長の囲い者となる。姉には恋人がいたが泣く泣く別れた。この話だと金色夜叉のように展開するかと思うだろうが然にあらず。社長は宇津井健なので善人である。仁木田鶴子や角梨枝子など妾がいる。叶も初めは警戒していたもの次第に宇津井の誠実な人柄を知り、2人は結ばれる。原作は婦人公論に連載された源氏鶏太の小説。「細雪」で島耕二監督に見出された叶順子は一躍大映の看板女優となった。若手のポープであったが、活動期間わずか6年で惜しまれながら引退した。エロが売り物の大映にあって唯一の清純派女優だった。この「御身」はどことなく「昼下がりの情事」(1957)を思わせる。大金持ちのプレイボーイと音楽生の小娘との恋のかけひき。ゲーリー・クーパーとオードリー・ヘプバーンを宇津井健&叶順子に代えたというわけ。小娘が大人の男性を知って洗練された女性に変身していくストーリーも同じである。ほんとに叶順子はいい女優さんだったのに残念。

Photo
  写真中央が叶順子


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コメント

叶順子が清純派というのには賛同できません。かんりエロっぽかったと思います。
当時、大学生に非常な人気がありました。

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