労作教育
20世紀初頭、ドイツの教育改革運動のなかで、19世紀末までの主知主義、とくに古典語重視の学校教育を批判し労作・作業を尊重しつつ起こった教育運動をいう。代表的な主張者ゲオルグ・ケルシェンシュタイナーはデューイの影響を受けつつ、ドイツ国家の未来にふさわしい教育機関として作業学校を説き、作業とはただ手を動かすだけでなく同時に精神活動でもあると主張。貴族主義批判による教育の大衆化および産業界に有用な労働者の形成という観点からは意義のある発想であったが、教育目的の設定しだいでは教育を手段視する危険をともなう思想・運動であった。原語はArbeitsschulbewegung。Arbeitとは「労働」の意味。これを「労働教育」「作業学校」とも訳す。xyb4参考:小林澄兄「労作教育思想史」 丸善出版 1948年
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