カーテンの話
カーテン(curtain)の語源は、ラテン語の「cortina」から変化したものといわれるが、古くは古代エジプト時代に遡ると考えられる。現在のような窓の遮光に使用するカーテンはいつ頃から普及したのか明らかではないが、おそらくルネサンス時代からあったと考えられる。カーテンが日本に伝来したのは江戸時代のことで、長崎の出島に外国公館が出来たころと思われるが、その後、明治に至るまで日本人がカーテンを使用することがほとんどなかったのは、日本古来の生活様式になじまなかったからである。明治になって西洋化が進み、次第に日本人の生活にもカーテンが浸透してくる。尾崎紅葉の「金色夜叉」に「尽く窓帷を引きたる十畳の間」とある。「窓帷」とは「カーテン」のことである。
日本では外来語「カーテン」がそのまま使用されるが、西洋諸国では、それぞれの歴史があるため、カーテンの単語は大きく異なっている。
curtain カートン 英語
Vorhang フォーアハング ドイツ語
rideau リドー フランス語
tenda テンダ イタリア語
cortina コルティーナ スペイン語
zaclona ザーツロナ チェコ語
zaslona ポーランド語
aulaea アウラエア ラテン語
アウライアー ギリシヤ語
シトールイ ロシア語
コトゥン 韓国語
man cua マン クーア ベトナム語
Maanh マーン タイ語
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