19世紀ファッションとマフ
マフ(muff)とは手の保護・防寒のために用いる両端の開いた服飾品。15世紀にイタリアにあらわれ、その後、ヨーロッパ各地に普及した。初期のものは絹製で、ベルトに吊るしていた。17世紀には大きなマフが流行したが、18世紀になると小型になった。フランス革命までは男女ともに用いたが、後に女性専用のものとなった。印象派の女流画家ベルト・モリゾ(1841-1895)が描く「冬(マフを持つ女性)。
コンスタンタン・ギース(1802-1892)「マフをした2人の女性」(1864年頃)には彼女たちがひざ丈型のクリノリンや、当時流行のヘアスタイルとともに、防寒用のマフが描かれている。ギースはロンドンやパリの都市生活、社交界などをテーマに描いた。
(Barthe Morisot,Constantin Guys)
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