大奥史上最強の側室お美代の実像
来年1月フジテレビ系で放送されるドラマ「大奥」(1月22日、29日)。主演沢尻エリカが演じるお美代(専行院)とはどのような人物なのか。第11代将軍徳川家斉の正室は島津重豪娘の茂姫である。家斉は50年の将軍在職期間に16人の側室をもった。そのなかでもっとも有名なのがお美代(専行院)である。養父は中野清茂であるが、実父は下総国中山法華経寺の智泉院の住職で破戒僧の日啓である。はじめ駿河台の中野清茂の屋敷へ奉公に上がったが、そこで器量を見込まれ、清茂の養女となつて大奥に御次として奉公に上がった。中臈になると家斉の側室として、溶姫、仲姫、末姫を産む。お美代は家斉に寵愛され、大奥で大きな存在となった。感応寺取立ではお美代が家斉におねだりして日啓が住職にしたという説があるが、現在では否定されている。お美代=悪女説は後代の過剰な創作があるように思える。家斉死後も家茂の代まで大奥に住まわっていたとみられている。長命し、明治5年、77歳で没した。
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