成功者のかげの犠牲
一将功なりて万骨枯る
ひとりの成功者のかげには多数の犠牲者があることの比喩として、よく知られている句である。出典は晩唐の詩人・曹松。「己亥歳」とあり、西暦879年。この年、将軍高駢は淮南で黄巣の軍を撃破した功績によって報償を受けた。詩はこの事実をふまえてうたった。曹松(830-901)は70歳を過ぎて科挙の試験に合格したが、その後間もなく没した。
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