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2015年8月 9日 (日)

「馬鹿」の語源

Img_0   相手をバカと罵るとき、漢字で馬と鹿を合わせて書く。この言葉の由来は諸説あり、真偽がはっきりしない。有名なのは、中国故事「鹿をさして馬となす」(史記秦始皇紀)の故事から出たとする説である。秦の二世皇帝胡亥は、趙高の計略で学問はさせられず、天下の快楽をつくして生涯を過ごした。あるとき、趙高は、皇帝に鹿を献じ、「馬を献上いたします」と言ったという。変なことを言うと思った皇帝は、左右の臣下に馬か鹿かと問いを発した。だまってしまう者、趙高におべっかを使って馬だという者、いや鹿だと直言する者、皇帝はわけがわからずにいる。しかし趙高は鹿だといった者を見覚えておいて、あとで無実の罪を着せて、すっかり殺してしまった。かくて彼にたてをつく者は一人もいなくなったという。「史記」の記述がもとになって馬鹿という言葉が生まれたといわれる。しかし趙高の故事を現代語「ばか」と直接に結びつけるのにはいささか無理がある。「鹿」を「か」と読むのは日本での読み方で、中国では「ばろく」となるはずだから、この説はあとからのこじ付けであろう。第2の説は白居易の詩「杏為梁」にある「馬家の宅」に由来する説。「君見ずや 馬家(ばか)の宅は尚お猶お存し、宅問題して棒誠図を作すを」から来ているとする。第3は仏教語説。広辞苑では「梵語moha(慕何)、すなわち無知の意からか。古くは僧侶の隠語。馬鹿は当て字」とあり、サンスクリットの「モーハMoha」に由来すると説く。これが慕可(ぼうか)となり、さらに馬鹿の字があてられた。ほかにも日本語になったサンスクリットは多くある。奈落、卒塔婆、韋駄天、境内、涅槃、娑婆、菩薩、鳥居、荼毘、あばた、沙門、伽藍、舎利、錦、玄関、旦那、達磨など。(Mahallaka)

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