日本語を正しく読む
随分昔のはなしであるが、平井昌夫という国語学者が、ある本の中で、テレビを見ていたら、ある有名な女優さんが「彼の今度のことは結局ジギョウジトクなのよ」と言っていたのを聞いて驚いたということを書いている。この場合は、「自業自得(ジゴウジトク)」と言うのが正しい。麻生太郎が首相に就任早々、答弁で、「未曽有」を「みぞうゆう」と読んで話題になったことがあった。もちろん「みぞう」が正しい(実は未曽有は、滅多にないことを表わす仏教用語で、元々は「みぞうう」であったらしい)。いずれにせよ、麻生は名家の出で、傲慢で無神経なまま、誰からも注意されることなく、人生を歩んできたのであろう。ほかにも、「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」、「頻繁(ぴんぱん)」を「はんぜつ」、「破綻(はたん)」を「はじょう」と誤読している。ふつうの人なら、就職試験対策として誤りやすい漢字を自主学習したものである。慣用化され、しかも、常識化された正しい漢字の読み方をマスターしたいものである。
四阿(あずまや)
小袿(こうちぎ)
主殿司(とのもりづかさ)
如露(じょうろ)
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