アメンホテプ3世の古代遺跡の地ベンハー
カイロ北40kmの位置にベンハー(Benhur)という小都市がある。日本人になら誰でも「ベンハー」と聞くと、ルー・ウォーレス(1827-1905)のキリスト時代のユダヤの貴公子ベン・ハーの波乱万丈の復讐物語を思いうかべるだろう。だがこの町の名前は無関係。町にはアトリプテルの遺跡があり、古くはフゥト・ヘリイグ、アトリビスといった。古文献にはアメンホテプ3世(アマルナに新都を遷したアメンホテプ4世の父)時代の重要な神殿があったとされているが、現在までまだ発掘されていない。アメリカ人のルー・ウォーレスがこの古代遺跡のある小さな町の名前をヒントにして「ベン・ハー」のネーミングを考案したかどうかは確証はない。ただ19世紀の欧米人にとって、エジプトは関心の深い土地であり、ベンハーという地名は親しいものだったようである。
「地理」カテゴリの記事
- 衣浦臨海鉄道(2024.07.15)
- 磐越線(2024.07.10)
- 山の高さはどのようにして測るのか?(2024.05.12)
- 道の駅(2024.05.05)
- 消滅可能性自治体(2024.06.05)
コメント