アメンホテプ3世の古代遺跡の地ベンハー
カイロ北40kmの位置にベンハー(Benhur)という小都市がある。日本人になら誰でも「ベンハー」と聞くと、ルー・ウォーレス(1827-1905)のキリスト時代のユダヤの貴公子ベン・ハーの波乱万丈の復讐物語を思いうかべるだろう。だがこの町の名前は無関係。町にはアトリプテルの遺跡があり、古くはフゥト・ヘリイグ、アトリビスといった。古文献にはアメンホテプ3世(アマルナに新都を遷したアメンホテプ4世の父)時代の重要な神殿があったとされているが、現在までまだ発掘されていない。アメリカ人のルー・ウォーレスがこの古代遺跡のある小さな町の名前をヒントにして「ベン・ハー」のネーミングを考案したかどうかは確証はない。ただ19世紀の欧米人にとって、エジプトは関心の深い土地であり、ベンハーという地名は親しいものだったようである。
「地理」カテゴリの記事
- アンティポディーズ諸島(2022.08.13)
- 猛暑と地球温暖化(2022.06.28)
- 帝国書院の「世界の諸地域NOW2022」(2022.04.10)
- 三角州の分類(2022.04.09)
- 中国張家口(2022.02.16)
コメント