無料ブログはココログ

« 懐中電灯の発明 | トップページ | 明代の鉄砲伝来とオスマン銃について »

2015年8月 1日 (土)

慣熟飛行

2015072800000039mai0002view   東京都調布市の民家に小型プロペラ機が墜落した。飛行目的は「慣熟飛行」と届け出されていたが、実態は遊覧飛行である可能性が高い。「慣熟飛行」という語は広辞苑にもなく、意味もあいまいなところがある。見た目は四字だが「慣熟」と「飛行」の二字が合わせただけの四字漢語で、四字熟語とはいえない。「慣熟」とは物事に慣れるという意味でふつうの国語辞典に見える。操縦士は操縦する機種を変える場合、新しい航空機に合う機種免許を新たに取得しなければならない。しかし免許取得はほとんど模擬飛行装置で行われる。したがって実際の飛行機は免許取得後に初めて運航するケースが多い。このため免許取得後、航空機の操縦に慣れるまでの訓練飛行が必要になる。これを「慣熟飛行」という。

「慣熟飛行」は四字熟語といいにくいが、「一期一会」や「一発逆転」を四字熟語とみなす人は多い。私は四字熟語を次の三つのランクに分けている。

A 中国の故事に由来し、中国人がみても意味が通用する・・・四面楚歌

B 見た形が四字漢語で、日本で広く使用されて深い意味がある・・・一期一会

C 熟語として未成熟で故事も深い意味もないもの・・・一発逆転、玉音放送

« 懐中電灯の発明 | トップページ | 明代の鉄砲伝来とオスマン銃について »

ことば」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 懐中電灯の発明 | トップページ | 明代の鉄砲伝来とオスマン銃について »

最近のトラックバック

2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30