「あひる飛びなさい」「犬と麻ちゃん」
作家の阿川弘之さんが亡くなった。94歳。広島市生まれ。東大国文科を繰り上げ卒業後、予備学生として海軍入隊。士官として通信・諜報の任務につき、敗戦を中国・漢口で迎えた。復員した1946年、「年年歳歳」を発表、以後「春の城」や「雲の墓標」で文壇的地位を確立した。太平洋戦争時の3人の海軍大将を描いた評伝「山本五十六」「米内光政」「井上成美」三部作は伝記文学に新境地を開いた。晩年「文藝春秋」の巻頭エッセイでもよく知られた。娘の阿川佐和子は「機関車やえもん」が売れてくれて、はじめて家計が楽になった」と語っていた。他に代表作「魔の遺産」「夜の波音」「カリフォルニヤ」「坂の多い町」「舷燈」「青葉の翳り」「暗い波濤」「軍艦長門の生涯」など。
« 地質時代に「千葉時代(チバシアン)」到来なるか? | トップページ | ジュニアの時代 »
「日本文学」カテゴリの記事
- 畑正憲と大江健三郎(2023.04.07)
- 青々忌(2024.01.09)
- 地味にスゴイ、室生犀星(2022.12.29)
- 旅途(2023.02.02)
- 太宰治の名言(2022.09.05)
コメント