君の瞳に乾杯
英米では最初にいつも天気について話す。そのあと映画やテレビの話をする。会話にシネマのセリフを引用するのが好きである。とくにハンフリー・ボガート扮するリック・ブレインのカサブランカでの台詞「君の瞳に乾杯」は人口に膾炙するところである。日本語は字幕翻訳者・高瀬鎮夫によるものでかなり意訳ともいえる。「Here's looking at you, kid.」直訳すると、「あなたを見ているということに乾杯」となり、「君のことを見ているだけで僕は幸せだ」ということだろうか。さらに美しいバーグマンを目の前にしたボガートの心境になりきって、その感動を込めてハードボイルド風に解釈すれば、「美酒を湛えた杯のような君の瞳に映っている男はじっと君を見つめていて、なんとそれは俺ではないか。その俺の感動を、いまここにこうしている俺の刹那を祝して君に伝えよう」となる。(Humphrey Bogart)
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