美人すぎる革命家ザスーリチ
ロシアの女性革命家ヴェーラ・ザスーリチ(1849-1919)はスモレンスク県の小地主の家に生まれ、モスクワで高等女学校を卒業後、教員免許を取るためにペテルブルクへ赴いた。ナロードニキの運動に参加して、ネチャーエフ事件で逮捕され、投獄・流刑となった。その後キエフにおけるナロードニキの蜂起に参加したのち首都に潜行し、ペテルブルク警視総監を単独で狙撃して逮捕されたが、陪審裁判で無罪となってスイスに亡命した。ブレハーノフらと「黒土分割派」に属したが、スイスに再亡命してからナロードニキと手をきり、ロシア最初のマルクス主義グループ「労働解放団」の創設に加わった(1883)。マルクス、エンゲルスと文通し、彼らとの往復書簡はマルクス主義の重要な文献となっている。レーニンとも親交があって、イスクラ(火花)紙などの編集にもあたったが、ロシア社会民主労働党の分裂後はメンシェヴィキに属してレーニンに反対した。第一次大戦で排外主義者となり、二月革命後はブレハーノフらと反革命派の統一派に所属した。
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