荒木だしの終焉の地・尼崎市七松
「公害のまち」「ガラが悪いまち」など負のイメージがつきまとう兵庫県尼崎市。最近では連続殺人事件が世間を騒がせて、さらにイメージがダウンしている。しかし住めば都というが、人情豊かで、市場や商店街が多く物価が安く、大阪・神戸と通勤に便利なまちである。ここに尼崎のイメージアップする女性が出現した。荒木だし。戦国武将・荒木村重の正室だとされるが、1561年村重は正室・北河原勝の娘との間に嫡男村次が誕生しているので、荒木だしは「継室」または「側室」と呼んだほうが相応しいかもしれない。「だし」は「たし」ともいい漢字で「出」「多子」と書くといわれる。いずれにせよ「たしと申はきこへ有る美人」「今楊貴妃」「一段美人に候」とあり、美女の中でも最上級と言う表現が用いられている。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」では桐谷美玲が演じ、フレッシュな演技で人気が急上昇している。荒木村重は織田信長に謀反を起こすが、単身で有岡城(伊丹市)を脱出し尼崎城へ逃亡し、次いで花隈城(神戸市)に移動するが劣勢は動かず最後は毛利氏に亡命した。残されただしや一族は1579年12月13日、尼崎の七松という所で、全員が磔に処せられた。七松は現在の尼崎市役所のある「東七松町」として地名に残っている。荒木だしに関する歴史文書は少なく、「立入宗継記」に「かように恐ろしき御成敗は仏の御代より此の方の初めなり」と処刑の感想を記している。司馬遼太郎の「鬼灯、摂津守の叛乱」では、荒木村重夫人と思われる薙刀の名人「安見野(やすみの)」が登場する。
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以前、遠藤周作の「反逆」という、荒木村重を題材にした小説を読みました。そこで、だしという美しい女性の凜とした最後の描写が心に残っています。
投稿: イクちゃん | 2015年6月23日 (火) 18時47分