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2015年6月22日 (月)

桃太郎は侵略者!?

D0144726_7182090  朝の情報番組「白熱ライブビビット」で「桃太郎」を紹介していた。日本人で昔話「桃太郎」を知らない人はいない。1924年に芥川龍之介が書いた短編「桃太郎」は平和に暮らしている「罪のない鬼」に略奪の限りをつくして、皆殺しにするという内容である。興味をおほえ早速、青空文庫で読む。読後感は番組で聴いた印象とは違っていた。鬼の立場で書かれたというよりも、終盤は桃太郎の恐怖心が書かれている。鬼ヶ島の鬼たちは皆殺しされたのではなく、子孫が生き残っていた。最後は次のように書かれている。

 桃太郎は必ずしも幸福に一生を送ったわけではない。鬼の子供は一人前になると番人の雉を噛み殺した上、たちまち鬼ヶ島へ逐電した。のみならず鬼ヶ島に生き残った鬼は時々海を渡って来ては、桃太郎の屋形へ火をつけたり、桃太郎の寝首をかこうとした。何でも猿の殺されたのは、人違いだったたらしいという噂である。桃太郎はこういう重ね重ねの不幸に嘆息を漏らさずにはいられなかった

   芥川龍之介は上海旅行で章炳麟から「予の最も嫌悪する日本人は鬼ヶ島を征伐した桃太郎である」という話を聞かされた。アジア侵略を重ねていく当時の日本の将来に不安を感じたのであろう。当時子ども向けの絵本は日本のアジア侵略を正当化した「桃太郎」の絵本であふれていた。真正面からの軍国主義批判はできないので、このような昔話に託して将来の予見したのであろうか。

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コメント

( ̄ー ̄)ニヤリ
童話や昔話には、裏の比喩があるということだろう。
「かごめかごめの歌」「もういいかい」かくれんぼなんか、比喩的には奥が深い。

現在放映中の某CM、市原悦子さんがケータイ電話に出てしまい、川を流れる桃を拾い損ねて、ラスト、鬼ヶ島に流れついた桃を、鬼達がオノで割ろうとするシーンで終わる。たった数秒間のCMに、あれだけ「もしも」を想定した物語を入れられて、しかも笑える。すごい手腕だなと思います。

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