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2015年5月 3日 (日)

映画「カサブランカ」

Casablanca2  パリが舞台の映画はたくさんある。しかしアカデミー作品賞を受賞した恋愛映画となると意外に少ない。「カサブランカ」(1943)と「巴里のアメリカ人」と「恋の手ほどき」。「カサブランカ」は第二次世界大戦下、政情不安な時代の若い2人の恋を描く。

What about us?

We'll always have Paris?

「私たちはどうなるの?」「僕たちにはいつだってパリの思い出がある」

    ヒットラーの野望が全欧州に広がり、パリがすでにナチスに占領されていた1940年、フランス領モロッコの港町カサブランカには政治亡命者、反ナチの闘士、スパイ、犯罪者、利権屋などが渦巻いていた。そうした人たちの出入りする「カフェ・アメリカン」の経営者リックは苦労人で、侠気からいろんな人々に頼られていた。彼らは一様に転出査証を求めているのだ。折りしもドイツからの2人の急使が殺害されて旅券が奪われる。犯人はリックの店に逃げこみ、偶然その1枚がリックの手にはいった。

   反ナチの大立者ヴィクター・ラズロも妻と共にカサブランカにやってきてアメリカへの脱出の機会をうかがっていたが、それを阻止するためこの地に派遣されたゲシュタポ、ストラッサー少佐の監視はきびしかった。ラズロはリックの手にある旅券を譲ってほしいと頼む。

   カフェを訪れたイルサ・ラズロは、店にピアノひきの黒人がいるのを知って驚く。「時の過ぎ行くままに」という曲がかつての恋人イルサとリックを再会させたのだ。パリ陥落の日、愛し合うリックとイルサはともに脱出するはずだった。だがイルサのやむを得ぬ裏切りからふたりは離ればなれになったのだった。

   灼熱の太陽が白壁にまぶしい辺地で、昔日の愛情は再び燃えあがる。イルサははじめてなぜにパリで約束の時間に行かなかったかをリックに語る。それはナチスに捕らえられて死んだと思っていた夫が、重態でかくまわれていることを知ったためだった。

   ラズロは暗黒街の顔役フェラリに頼んで旅券を手に入れようとする。1枚さえあれば妻をアメリカへ逃避させることが出来るのだ。またイルサはリックに1枚を夫に渡してくれと頼む。ラズロが妻を深く愛していることを知ったリックは、夫の解放運動にもどんなに彼女が必要であるかを知って自分の恋をあきらめる決心をする。

   カサブランカの警視総監ルノオ大尉はリックの身辺や「カフェ・アメリカン」に大きな変化があるのを感じていたが、ストラッサー少佐には報告しなかった。彼には自由のために戦う尊さが次第に分かりかけてきたのだった。

   リックの体内にも昔日の闘志がよみがえってきた。ルノオ大尉をあざむいて同志の会合に出かけて捕らえられたラズロを釈放させ、それから脱出の手はずを整える。それはリツクがイルサとリスボンへ駆け落ちするかのようにみせかける大芝居をうつことだった。

   脱出を知ったゲシュタポのストラッサー少佐は、阻止せんものと飛行場にかけつけるが、リックは射殺してしまう。それを見ていてもルノオ大尉は逮捕しようとしなかった。彼もまた自由人なのだ。

   リックはルノオ大尉と共に夜空にリスボンをめざして飛んで行くラズロ夫妻の機をじっと見送るのだった。

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コメント

この映画は日本で3回リメイクされています。一番有名なのは石原裕次郎の『夜霧よ今夜も有難う』ですが、小林旭主演の『波止場の賭博士』もあります。
もう1本、1950年代に東映で『疾風怒涛峠』という作品もあるそうですが、見たことがありません。

主演はハンフリー・ボガートですが、当初は、かのロナルド・レーガンだったのだそうですが、彼は徴兵されたので、ボギーに代わったのだそうです。もし、彼が徴兵されなかったら、大統領になることもなかったのかもしれません。

佐々木康監督の『疾風愛憎峠』でした。訂正します。

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