握手の起源
英語ハンドシェイク(handshake)は握手の意だが、なぜか日本語ではシェイクハンド(shake hands)と動詞形で使われることが多い。「シェイクハンズ」と複数形となる。高知県立坂本龍馬記念館の入口に昨年11月から「シェイクハンド龍馬像」が登場した。入館者は誰でも気軽に龍馬と握手して記念撮影できるので大評判である。握手は欧米のあいさつの習慣なので、幕末の龍馬がこのポーズをするのかという疑念もあるが、神戸海軍操練所で海外の知識を学び、長崎グラバー邸では外国人と交遊した龍馬であれば握手をしたであろうことは想像するに難くない。
AKB48のシングルCDには握手券が同封されている(初回プレスのみ)。2008年10月発売の「大声ダイヤモンド」からである。そもそも握手の歴史的起源はいつ頃からであろうか。紀元前400年頃アテネ武士団が武術の試合後に行った儀礼行為が握手の起源であるとか、兵士がお互いに武器を持っていないことを示す行為だとか、「フェデ・リング」という夫婦の誓約であるとか、イスラムの風習とか諸説ある。紀元前9世紀のアッシリア王とバビロニア王が握手している姿を描いたレリーフが出土されている。これが握手に関する最古の記録である。またトルコ東部アルサメイアのネムルト山にヘラクレスと握手するアンティオコス1世(在位前291-前261)のレリーフ像がある。( keyword;Arsameia,Nemrut )
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