日本語になったサンスクリット語
サンスクリットは古代から中世にかけて、インド亜大陸や東南アジアにおいて用いられてきた言語。現在の母語話者は少ないが死語ではなく、インドでは憲法で認知された22の公用語の1つである。漢語で「梵語」という。漢字で音写され、その漢字音が日本で変化した結果、元の発音とは大きく異なるものが多い。日本には仏教経由で伝来した語が多い。
「旦那」は寺院や僧侶に布施をする「施主」や「檀家」の意味として主に僧侶が用いる言葉であったが、旦那の語は一般に広まり、妻が夫を、商家の奉公人が主人を呼ぶときに用いる敬称となった。
「彼岸」とはその名の通り「岸の向こう」。その向こうの岸とは悟りの世界のこと。サンスクリットではバーラミター(波羅密多)という。「河の向こう」の意味。迷いの世界(此岸)に対する言葉であるが、日本の信仰では死後は阿弥陀如来の導きにより人は彼岸に渡ることができる、と考えられているため、彼岸の仏事の習慣がある。
「閼伽(あか)」は本来「価値あるもの」の意味。仏前に供える神聖な水や花を呼ぶようになった。
このほか日本語にはサンスクリットからきた言葉は多い。「お盆」は「ウラバンナ」に由来する。「刹那」は「クシャナ」に由来。時間の最小単位。「奈落」は「ナラカ」に由来。地獄を意味する。「涅槃」は「ニルヴァーナ」に由来。「鳥居」は「トーラナ」に由来。アーチ型の門を意味する。お布施。「僧伽」は「サンガ」に由来する。僧侶のこと。(Sanskrit,ullambana,naraka,dana,samgha,stapa)
阿闍梨(アーチャルヤ)、奈落、伽藍、塔、卒塔婆(ストゥーパ)、旦那(ダーナ・パティ)、しくゃみ、韋駄天、境内、達磨、餓鬼、舎利(、シャーリ)、涅槃(ニルヴァーナ)、娑婆(シャバ)、菩薩(ボーティサットバ)、鳥居、(トーラナ)、痘痕、お盆(ウラバンナ)、彼岸、荼毘、鉢(パートラ)、かわら(カバーラ)、栴檀、空、沙門、袈裟、月、飛鳥、かさぶた(アルブタ)、玄関、、相好、馬鹿、おっかあ、とうさん。
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