地図にない町を旅する
映画「ナバロンの要塞」(1961年)の砲台のある小さな島ナバロンは実在の島なのか、いろいろ地図で調べたがわからなかった。実在しない架空の島であろう。北海道の「悲別」もいかにもありそうな地名だが架空の地名。藤原審爾の小説「秋津温泉」もありそうな地名だが、架空である。題材となった場所は、岡山県の「奥津温泉」といわれている。
朝ドラ「まれ」の舞台である外浦村(そとうらむら)も地図にない町。やはり村上春樹の小説の件で、地名には慎重になっているだろう。短編小説「ドライブ・マイカー」は北海道の中頓別町が舞台で、タバコのポイ捨てが「普通のこと」と描かれていた。これに対して地元が抗議して、村上春樹は単行本に収録するときは、「上十二滝(かみじゅうにたき)町」と架空の名前に変更した。作家も地名を書くときは実在するか、実在しないか、十分に確認して執筆しなければならない時代になった。
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