東南西北(中国の方位)
日本ではふつう東西南北というが、中国では東南西北という。これは五行説にもとづくもので、東は春、南は夏、西は秋、北は冬、つまり春夏秋冬の一年の四季の順番と同じである。陵墓の向きは「天子は南面する」という思想から、南に向いて造られるのが普通である。堂は南面して建てられ、北に家長が座り、客人は南に座る。だが東面することもある。楚漢抗争の鴻門の会では、項羽と項伯が東向き(西)に座している。秦の始皇帝の兵馬俑の軍団はすべて東を睨んで配置されている。これは秦国が征服した六国の西側に位置したため、死後も東の国々を見張るため兵馬俑はすべて東向きになっていると考えれている。(参考文献:「東西南北と東南西北 日本と中国の方位」一海知ー義 図書655,2003年11月)
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