水前寺清子の愛称はなぜ「チータ」か?
水前寺清子の本名は林田民子。小柄であったため「ちいさいたみちゃん」から「チータ」という愛称がもとからあり、作詞家の星野哲郎が命名した。つまり動物のチータとは無関係だった。正岡子規がつけた漱石の渾名は「柿」。その理由は「旨みは沢山、まだ渋みの抜けないのもまじれり」とある。自説を曲げない頑固さを言い当てている。徳川慶喜には「豚一様」という奇妙な渾名があった。当時、まだ豚を食べるのは珍しかったのだろう。歴代の宰相には渾名がよくつけられる。ビリケン(寺内正毅)、ダルマ(高橋是清)、ライオン(濱口雄幸)、朝鮮のトラ(小磯國昭)、ワンマン(吉田茂)、グズ哲(片山哲)、コンピューターつきブルドーザー(田中角栄)、クリーン三木(三木武夫)、昭和黄門(福田赳夫)、どん牛(大平正芳)、風見鶏(中曽根康弘)、トンちゃん(村山富市)、ブッチホン(小渕恵三)。最近の宰相には、ルーピー、イラ菅、どじょう、など噴飯ものが多い。スペインの画家エル・グレコは渾名ながら、人々の信頼と尊敬が表れている。夜の大統領(アル・カポネ)、人間機関車(ザトペック)、炎の人(ゴッホ)、鉄の女(サッチャー)、鉄血宰相(ビスマルク)、鉄鋼王(カーネギー)。長嶋茂雄が単に「ミスター」といえば彼を指すように、日本での存在感はすごい。ゴジラ松井秀喜もいつのまにやら皆に愛されるニックネームになった。
また通称・冠称というか、名前の前に決まり言葉としてつけることがある。鉄人・衣笠(もともとはプロレスラーのルー・テーズ)、男・村田、曲者・元木、鬼才・岡本喜八、超人・笠谷など。
あだ名、愛称、異名一覧
安倍なつみ(なっち)
うつみ宮土里(ケロンパ)
大石内蔵助(昼行燈)
大谷翔平(二刀流)
岡八郎(奥目の八ちゃん)
岡晴夫(岡ッパル)
小川泰弘(ライアン小川)
衣笠祥雄(鉄人衣笠)
小笠原道大(ガッツ)
尾崎将司(ジャンボ)
香川伸行(ドカベン)
葛西紀明(レジェンド)
加藤綾子(カトパン)
金本知憲(アニキ)
川崎宗則(ムネリン)
川藤幸三(浪花の春団治)
キダ・タロー(浪花のモーツアルト)
木村拓哉(キムタク)
小島陽菜(こじはる)
小島瑠璃子(こじるり)
駒田徳広(満塁男)
酒井法子(ノリピー)
里見春奈(出雲のイナズマ)
佐野実(ラーメンの鬼)
佐村河内守(現代のベートーベン)
沢田研二(ジュリー)
宍戸錠(エースのジョー)
島崎遥香(ぱるる)
鈴木嘉和(風船おじさん)
高島彩(アヤパン)
高橋尚子(Qちゃん)
高峰秀子(デコちゃん)
高橋由美子(グッピー)
谷亮子(ヤワラちゃん)
千葉茂(猛牛)
嗣永桃子(ももち)
トーマス・エドワード・ロレンス(アラビアのロレンス)
ドン・レオ・ジョナサン(人間台風)
中村剛也(おかわり君)
中山雅史(ゴン中山)
野茂英雄(ドクターK)
古瀬絵里(スイカップ)
本田翼(ばっさー)
舞の海秀平(技のデパート)
前田健太(マエケン)
松浦亜弥(あやや)
水野雄仁(阿波の金太郎)
守本奈美(カピ子)
山口智充(ぐっさん)
渡辺麻友(まゆゆ)
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岸部一徳がザ・タイガースで、ジュリー(沢田研二)と共にサリーと呼ばれた名ベーシストである事を知る人は少なくなっているでしょうね。元々俳優だと思っている人が多いかと思います。
投稿: | 2015年4月13日 (月) 21時22分
ジュリーにサリー、ドラムのピー(瞳みのる)、トッポ(加橋かつみ)、タロー(森本タロウ)、幼かったけれど、覚えています。近所のお姉さんがジュリーにぞっこんで「素敵、かっこいい」と聞かされていました。「君だけに愛を」や「花の首飾り」「シーサイドバウンド」など、記憶に刷り込まれていて今でも口ずさめます。近年の全員揃っての復活コンサート、東京ドーム?を超満員の40〜50代から団塊世代が占めて、当時さながら盛り上がり圧巻、感動しました。
投稿: いくちゃん | 2015年4月13日 (月) 21時42分