インドと第一次世界大戦
第一次世界大戦は近代兵器がつぎつぎ現れた。はじめ飛行機は偵察に使われるだけで敵味方の飛行機が空中で出会うとハンカチをふったといわれるが、そのうちに空中戦もはじまった。ドイツの撃墜王リヒトホーフェンは80機を撃墜したといわれる。また、戦場からはなれたロンドンやパリなども空襲をうけるようになった。
毒ガスはドイツ軍がイーブルの戦いで初めて使った。戦車(タンク)はイギリス軍がソンムの戦いで初めて使用した。とくに機関銃の登場は歩兵の突撃を困難にし、双方が塹壕を掘ってにらみ合う膠着状態をつくり出した。参加した国は連合国25国、同盟国4国、6600万人の兵員が動員された。だが、380万人以上の植民地からの徴募兵員がいる。イギリスの植民地であるインドは、戦争に協力すれば、代償に自治権が得られるという期待を抱き、144万人以上の兵員が徴兵された。ガンディーも、みずから野戦衛生隊を募り、積極的に戦争に協力した。だが約9万人もの犠牲者を出し、そのうえインドがもつとも期待した自治は、結局与えられず、反英運動が高まっていく。
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