広辞苑の「ハウスマヌカン」
最近、少し昔の歌、やや「夜霧のハウスマヌカン」を聴いた。「♪お金もないのに見栄をはる、また昼はシャケ弁当~」ふざけた歌詞である。
「ハウスマヌカン」とは自社製品を着用して販売に当たるブティックの女性店員をいう。1983年頃、最先端の職種であったが、いまでは完全に死語である。ところが広辞苑第4版(1991年)から最新の6版(2008年)まで所載している。2008年の時点ですでに死語化の徴候がみられていたが広辞苑は一端載ると削除しない方針がある。そのため新語、流行語の新規採録にはきわめて慎重な広辞苑編集部だが、この一過性の「ハウスマヌカン」という怪しげな造語にだまされたようだ。新語にあたっては、まだ時期尚早と見送るケースと即採用するケースがあるが、そのセンスの悪さが目立つ。頭の固い学者集団だからであろうか。
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