古代文明の文様の謎
本来、原始時代に土器は煮沸や容器として使用するものであるのに、縄文人はなぜ過剰なまでに装飾をほどこすのかよくわからなかった。古代人は空白を恐れるといわれる。これを「空白の恐怖」horror vacuiというのだ。目をおく中心点がないことは、確かに人々を不安にするものだが、空白を嫌う人間の心理は、器物に模様をつけるという行為、技術に示される。例えば殷周の青銅器には大きな眼と太い鼻すじをもち、眼の上に角をつけた動物の顔の正面図が模様としてつけられている。これを饕餮文とよぶ。古代エジプトのスカラベや精霊模様、クレタの双斧の模様、縄文土器の模様など、それぞれ意匠は異なるが、原点は「空白の恐怖」にあると考える。
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