ノートル・ダム・ド・パリ
パリのシテ島にあるノートルダム大聖堂は、西暦365年すでに現在の位置にバシリカが建っていたといわれる。ガリアム人がローマ時代のユピテル神殿跡を壊して建てた。しかし6世紀と9世紀の再建を経て、現在の教会堂の工事が始まったのは12世紀の司教モーリス・ド・シュリーによってであり、1163年に着工し、1225年に完成した。
ファサードを構成する双塔は1250年に至るまで工事が続けられ、ヴォートルを支えるフライング・パットレスは12世紀に現様式に取り替えられた。最終的な竣工は1345年。しかし、18世紀には、革命による激動を経て、廃墟と化してしまった。彫刻は打ち壊され、教会の歴史を語る装飾も剥ぎ取られた。ヴィクトル・ユーゴは小説「ノートルダム・ド・パリ」で、大聖堂の復興運動の意義を国民に訴えた。大聖堂の修復は建築家ヴィオレ・ル・デュク(1814-1879)によってなされた。ただし尖塔は以前よりも10mほど高くなり、また尖塔基部に福音史家と十二使徒の彫刻を付加して、歴史的建造物修復において修復以上の大幅な変更がなされた。
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