鶏と卵の世界史
鶏は約5000年前にインドで家禽化された。家禽化された鶏は、ペルシア→エーゲ海→ギリシアの道筋と、黒海→ドイツ→イタリア→イギリスの道筋を通って西方へ伝えられ、一方東方へは中国を経て日本へ伝えられた。わが国には紀元前にすでに鶏がはいっている。鶏を経済動物として最初に改良したのは古代ローマ人であったが、ゲルマン人のローマ侵攻で鶏の改良は放棄された。その後19世紀のイギリスによって養鶏が始まった。19世紀後半には現在実用的に使われている多くの品種が主としてイギリス、アメリカ両国で成立した。日本で鶏が飼われるようになったのは古墳時代からであるが、仏教が伝来すると鶏や卵を食べることが禁じられた。後に南蛮人が渡来してその影響で卵を食べ、しだいに親鳥も食べるようになった。大規模な養鶏場は発達せず、一般に卵を食べるようになったのは目玉焼き、オムレツといった西洋料理を知るようになった明治時代からである。
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