印象派と鉄道
汽車や停車場は印象派の画家たちに好まれた画題であった。当時の鉄道は近代生活の象徴であり、当時の都市部の華やかな生活を描こうとしていた彼らにとって理想的なモチーフとなった。だから、モネやマネ、ピサロたちは汽車や駅、線路を描いた。
モネ 「サン・ラザール駅」
ピサロ 「ロードシップ・レイン駅、アッパー・ノーウッド」
モネと親友だったルノワールも「アルジャントゥイユの鉄橋」という同名の題の絵を描いている。しかしルノワールは近代的な題材よりもむしろ自然や裸婦といった古典的なモチーフを好んだようである。ゴッホもパリ時代に煙を吐いて走る汽車を題材にしている。しかし、ゴッホが汽車や駅そのものを選んで描いたという例は少なく、この印象派的画題は彼の性格にぴったりとくるものではなかったと考えるべきであろう。
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