タンコブチンの話
西洋人名を漢字で表したり、日本語で発音すると奇妙な名前になることがある。とくに中国では音訳して、もとの発音に近い漢字を充てる。例えば、ノルウェーの劇作家イプセンは「易卜生」と書き、易者のような名前になる。日本でもむかし「チョピンとは俺のことかとショパンいい」という川柳がある。ショパンはChopinと書く。「コンズ」と言われてすぐに「孔子」のことだと分かる日本人は少ないだろう。同じように、「もうたくとう」と言われて「毛沢東」と分かる中国人も少ない。マオ・ズァドン(Mao Zedong)と発音するからだ。
佐賀県唐津市に「たんこぶちん」という変わった名前のガールズバンドがいる。同じように「タンコブ」という奇妙な俳優がいると聞いた。調べると、ロシア人の名優イェヴグニー・ワフタンゴフ(画像1883-1922)だった。モスクワには「ワフタンゴフ劇場」という劇団がある。
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