サヌカイト
紀伊半島中部から、四国北部、瀬戸内海沿岸をへて北九州にかけての、いわゆる二上火山列に沿って分布する黒色堅緻な紫蘇輝石安山岩。讃岐(香川県)屋島などで産出することから早くから「讃岐岩」として知られたが、明治になってドイツの鉱物学者アーネスト・ヴァインシェンク(画像1865-1921)によって「サヌカイト(sanukite)」という学名が命名された。ヴァインシェンクがどのように入手したかは不明であるが、おそらく当時来日していた地質学者ハインリッヒ・エドムント・ナウマンから入手したものであろう。考古学者の浜田耕作が大阪府国府遺跡の発掘で出土した「石核」について大阪と奈良の境にある二上山出土の原石によることを指摘して以来、これが有名になった。先縄文、縄文および弥生時代に打製石器の主な材料となった。(参考:樋口清之「大和竹之内石器時代遺跡」 1936) E. Weinschenk、ワインシェンク、バインシェンク)
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