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2014年10月24日 (金)

欧州史とドーデ「最後の授業」

   ドイツの国境沿いに位置するフランスのアルザス地方(ドイツ語ではエルザス)。中心地ストラスブールからラインにかかる橋を渡るとドイツのケール。ケールの小学校に通う児童の1割以上がフランスから通学していて、授業もドイツ語とフランス語の両方で行われる。アルザスというとアルフォンス・ドーデの「最後の授業」を思い出すかたもあるのではないだろうか。戦後、国語の教材として使われた。しかし歴史的にはドイツ系の住民が居住してきた地域で、小説の老教師アルメはいわばフランス語をアルザスの住民に押し付けるため派遣されてきたわけであり、教材として問題があるとして教科書から消えていった。現在のストラスブールはフランス領であるが、EUの欧州議会の本会議場が置かれ、フランスとドイツとボーダーレスの状態になっている。いわば欧州史の象徴ともいえる地域である。歴史的にみると、古くからドイツ系住民が居住し、15世紀には神聖ローマ帝国に属していた。30年戦争をきっかけに17世紀後半にはフランス領になった。その後、普仏戦争によって19世紀後半にはプロイセンの領土となり(「最後の授業」の背景)、さらに第一次世界大戦によって、1918年にはフランス領土となる。さらに第二次世界大戦でヒトラーに侵略され1940年にはドイツ領に、そして戦後の1945年にはフランス領になった。(参考:府川源一郎「最後の授業の再検討」 国語科教育30、1983)

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