佐田(さだ)と佐多(さた)
さだまさしの本名は佐田雅志である。「佐田」という姓の人はほとんど「さだ」と読むようだ。明治の奇僧・佐田介石(1818-1882)、俳優の佐田啓二、佐田豊。佐多は佐多稲子のように「さた」と濁らない。地名も四国の西端、佐田岬は「さだ」で、鹿児島大隅半島の先端、佐多岬は「さた」である。しかし地名の読み方は難しい。古代・中世にどのように発音したかは定かではないが、表記には濁点を打たないのが通例である。佐田岬の由来は記紀神話の猿田彦(さるたひこ)に由来があるらしい。高知県の足摺岬も、むかしは蹉足它〈あしずり)と書き、「さた」岬と呼んだ。佐田岬も「さた」と呼んだ可能性もある。「さるたひこ」→「さた」と変化したとは考えすぎか。
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