無料ブログはココログ

« グイード・ダレッツォ | トップページ | 言葉に年の差がありますか »

2014年10月27日 (月)

老人力ブームから16年

Grumpyoldmen1

赤瀬川原平さん死去。享年77歳。

「人はみな長生きしたいと念ずるが、同時に、老人になりたくないと思う」(スウィフト)

「ついに来る道とはかねて聞きしかど 昨日今日とは思わざりしを」

  テレビのコマーシャルでは若さを保つサプリメントの宣伝は多い。いつの時代も永遠に若くありたいと人は願う。ところが、赤瀬川原平は「人は老いて衰えるわけではなく、ものをうまく忘れたりする力、つまり老人力がつくと考えるべきである」と述べた。このような加齢を肯定的に捉える発想は世に容れられて、「老人力」は1998年の流行語大賞にも選ばれた。しかし所詮は流行語である。やがては飽きられて使われなくなった。むしろ高齢化社会は厳しさを増し、死亡届けも出されずに行方不明になっている老人が増加している。結局、ブームに便乗した「○○力」本だけが氾濫しているのをみると、出版業の空しさを感ずる。

« グイード・ダレッツォ | トップページ | 言葉に年の差がありますか »

ことば」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« グイード・ダレッツォ | トップページ | 言葉に年の差がありますか »

最近のトラックバック

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30