「女の小箱」より 夫が見た
増村保造=若尾文子コンビの代表作。会社の株式課長の重責を担う川代(川崎敬三)。彼は今、会社の株が何者かによって買い占められようとしていることに頭を悩ませていた。そんな彼の妻・那美子(若尾)は、家庭をほったらかされた腹いせに、バー「ツー・スリー」へ遊びに行く。そのバーの経営者・石塚(田宮二郎)こそが、川代の会社乗っ取りをたくらむ張本人で・・・。川代と妻・那美子、そして石塚とその秘書(岸田今日子)、バーのマダム(江波杏子)らが繰り広げる、陰謀と愛欲が入り混じった心理戦を描く。若尾文子の入浴シーンはすべて吹き替えヌードで、当時それほどの評判ではなかったろうが、テレビに押され気味の映画界としては大人の快楽を追求したのであろう。娯楽作品としては一級品である。女の情念は恐ろしい。
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