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2014年9月13日 (土)

1970年前後

Photo_8     1970年のこの日、日本万国博覧会が閉幕。183日間で入場者数延べ6422万8770人。展示品よりもコンパニオンを見ることのほうが楽しみだった。この年11月には市ヶ谷で三島由紀夫の割腹自殺があった。自殺の動機についてはよくわからなかった。3月には赤軍派による「よど号ハイジャック」。流行語は「モーレツからビューティフル」。高度成長期にモーレツ社員が流行したが、実はその前年に丸善石油のコマーシャルで「Oh!モーレツ」が大流行したのを受けているのではないか。一見お色気CMだが、いまから見ると小川ローザの露出度はほとんどないものだった。少年マガジン連載の「巨人の星」と「あしたのジョー」が人気爆発だった。なかでも力石徹の告別式が本当に行われた。流行歌は先ごろ自殺した藤圭子の「女のブルース」「圭子の夢は夜ひらく」「命預けます」の怨歌が全盛だった。邦画では藤純子の「緋牡丹博徒・お竜参上」がヒット。洋画では前年から「イージー・ライダー」「真夜中のカーボーイー」などマリファナ、ヒッピー、人種問題、ベトナムが話題だった。「狼の挽歌」のブロンソンも人気絶頂だった。「いちご白書」「明日に向かって撃て」など青春映画も懐かしい。人気アイドルは内藤洋子と酒井和歌子でクラスの男子は分かれた。前年、全共闘の連合結成大会が日比谷公園であったが、地方の高校生は無関心だった。小田実のベ平連も学校では騒動があったが、自分は無関心だった。ロックの祭典「ウッドストック・フェスティバル」も後で知った。時代はフォーク・ブームだった。先日テレビで「真夜中のギター」の千賀かおるが出演していた。彼女はもともとは演歌歌手だった。おりからのフォークブームでギターをもって歌ったのだ。「真夜中」というのも「真夜中のカーボーイー」と流行を追ったのか。この時代のキーワードも「偽装」「虚飾」である。三島も全共闘も難解な言葉をもてあますものは、偽装に思える。安部公房が後でこんなことを言っていた。「言っとくけどね。三島由紀夫の作品は、本当の意味での芸術じゃないんだ。上手に書かれた書き物なんだよ」と。「仮面の告白」という題名に象徴されるような仮面性、ボディービルで鍛え上げても運動能力に欠ける肉体、ヴィクトリア王朝のコロニアル式の邸宅、すべてが嘘っぽいもので構築されている。万国博覧会張りぼてパビリオンに象徴される1970年代は一見、絢爛豪華がカッコイイとして受け容れられた時代だった。(9月13日)

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