いつか素敵な王子様が…
女の子たちは、素敵な未来の夫を夢見て「白い馬に乗った王子様」を妄想する。童話の白雪姫、シンデレラ、古くはアーサー王伝説がルーツとみられ、アメリカでは1930年代から「白馬の王子様=理想の男性」表現がされるようになるが、日本ではこの白馬の王子様願望がいつ頃から使われるようになったのは明らかではない。フランス・ギャルの歌に「♪夢に見た王子様 白い馬に乗って 宮殿の森を抜け迎えにきたの」(安井かずみ作詞)とあり、1962年ころには一般化していたようだ。1981年には「シンデレラ・コンプレックス」という言葉が流行した。しかし世界中すべて「白馬の王子様」というわけではなく、イタリアなどでは「青い王子様」(IL PRINCIPE AZZURRO)という表現がなされる。
「シンデレラ」といえば、フランスのペローの「サンドリヨン」が知られるが、ペロー以前にもグリムによる「灰かぶり姫」、南イタリアのバジーレによって書かれた「灰かぶり猫」などがある。さらに継子いじめの物語としてとらえると、その原型は、唐代の中国の「掃灰娘」、日本の「落窪物語」など、古くから広い地域に伝わる民間伝承である。
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