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2014年8月13日 (水)

麦畑と戦友別盃の歌

Photo_2  「♪夕空晴れて秋風吹き」日本では「故郷の空」という題名がつけられ、学校唱歌として誰でも知っている。ところが1970年、ザ・ドリフターズが「♪誰かさんと誰かさんが、麦畑」と歌うと、PTAから抗議が出た。教育的な愛唱歌を猥雑な歌にしたというのである。もともとはスコットランド民謡で、それに18世紀の詩人ロバート・バーンズが若者が麦畑でイチャイチャしている戯れ歌を作った。実は明治の大和田建樹はこのことをまったく知らずに別な歌詞をあてた。この歌は、いまでも欧米では猥雑な歌というイメージがある。ほんとうはドリフのほうが原曲に近いのに・・・知らない日本人ほど恐ろしいものはない。

だが「誰かさんと誰かさん」(なかにし礼)にはお手本がある。大木惇夫と伊藤武雄共作による「誰かが誰かと」である。詩人、大木惇夫(1895-1977)は戦争詩で知られる。太平洋戦争中に南方に派遣されたときに詠った「戦友別盃の歌」は、多くの青年たちに愛唱された。

言うなかれ、君よ、わかれを

世の常を、また生き死にを

海ばらの はるけき果てに

今やはた何をか言はむ

熱き血を奉ぐる者の

大いなる胸を叩けよ

満月を盃にくだきて

暫し、ただ、酔ひて勢へよ

わが征くはバタビアの街

君はよくバンドンを

この夕べ相離たるとも

かがやかし南十字を

いつの夜か、また共に見む

言うなかれ、君よ、わかれを

見よ、空と水うつるところ

黙々と雲は行き雲は行けるを

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コメント

はじめまして。
ロバート・バーンズ・ファンです。
そしてドリフターズ世代です。(^-^)
猥雑なバーンズの詩を、ドリフターズに歌わせたことこそ、バーンズの作品の本質を捉えていた日本人の感覚の素晴らしさのような気がします。
「誰かさんと誰かさん」の歌詞も、バーンズの"Comin' Thro' The Rye"の原風景を、そのままにつたえているますね。ジャケット写真も懐かしかったです。投稿ありがとうございました。

コメントありがとうございます。昨夜ベン・E・キングをテレビで見ましたが、ドリフターズというバンド名はハナ肇が黒人コーラス・グループ「ザ・ドリフターズ」から拝借したものだそうです。ビートルズ日本公演でドリフが注目されますが、本業のバンド活動より加藤茶のギャグがあたりコントへと驀進していきます。

ドリフ世代ですが、「8時だよ全員集合」の頃に、コント以外にたまにバンド演奏を披露する事があり、コントの時と全く違った真剣な表情で腕前を披露する姿に、子供心にカッコイイなぁと思いました。

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