ウナギと梅干し
ウナギと梅干し、西瓜と天ぷら、タニシと蕎麦、じゃがいもと薄荷、海老と胡桃、家鴨と山羊、カニと柿(キュウリ)、青梅と黒砂糖、トコロテンと生卵、あずき飯とカニ、スイカとタコ、カニと氷水、きじとくらげ、牛肉とキビ。いずれも同時に食べると、下痢や腹痛などを起こして、よくないと言われてきた。だがこうした食い合せの事例は、食品成分が化学的に反応して毒素になるということは科学的には証明されていない。もともと「食い合せ」は古代中国の陰陽五行説から出たもので、これらの多くは迷信といってよい。ただし、食中毒の多い季節、消化のわるいものは適度の注意が必要であろう。ところで「ウナギと梅干し」だが、貝原益軒「養生訓」には「ウナギと銀杏」とある。これが変化して「ウナギと梅干し」になったといわれる。
梅は中国が原産である。6世紀の「斉民要術」に梅干や梅酢の作り方など゛が記されている。梅は日本には奈良時代以前に伝わったが、「鳥梅(うばい)」と呼ばれる薬のようなものであった。梅干しのにおぎりは戦国時代の陣中食として生れ、江戸時代に一般庶民にまで広まった。
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