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2014年7月19日 (土)

エッチは息の長い流行語

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   広辞苑は流行語は採録しないという。ただし流行にとどまらず、言語生活に定着した言葉は現代語として収録する。「いけ面」「食育」「うざい」は6版より新収録された。「性的にいやらしい言動をする人やそのようす」を「エッチ」というが、昭和27年頃から使われた言葉で、戦後流行語の長寿記録といわれる。語源は変態(hentai)の頭文字、一説には彼(he)とも。英語では dirty-minded または lewd

   当初はスケベーの否定的な意味であったが、1990年頃からは、軽く肉体関係の意味で使われることが多い。トレンディードラマでヒロイン赤名リカが「カンチ、Hしょう!」という感じで使う。勿論いまでは広辞苑に採録されている言葉だ。つまり日本人はエッチが大好きな民族なのだ。

   米ドラマ「ヒッチコック劇場」を見ていると様々な精神病理をテーマとしたドラマが多い。分裂症、二重人格、閉所恐怖症、高所恐怖症、ヒステリー症、健忘症、アルコール依存症、変態性欲などなど。変態という語は大正初期に生れたもので、精神医学における術語であったが、一般社会でもすぐに広まった。主に変態性欲という意味で使われる。自体愛(ナルシズム)、持物愛(フェティシズム)、服装倒錯(コスプレ)、小児性愛(ペドフィリア)、少女愛(ロリコン)、少年愛(ショタコン)、老人性愛(ジェロントフィリア)、近親性愛(マザコン、ファザコン)、獣姦、屍姦、強姦、サディズム、マゾヒズム、カニバリズム、糞尿愛好症、虐待行為、露出症、窃視症、強姦強迫観念、ズーサディズム、テレフォン・スカトロジアなど。大正6年から昭和初期まで刊行された雑誌「変態心理」は神経疾患や異常心理現象に関して幅広い専門家から寄せられた論文が掲載され、精神医学の先駆となすものである。主宰者の中村古峡(1881-1952)は奈良県出身で明治40年、東京医専で精神医学を専攻し、昭和4年には中村古峡記念病院を開院。中原中也の診療したことでも知られる。中村古峡は夏目漱石の弟子で、小説も書き、代表作に「殻」(大正2年)がある。

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