グレース・ダーリングの勇気
これは古いイギリスの小話です。
9月のある朝、海で嵐があり、一隻の船が岩に打ち上げられました。そして数人の水夫たちは難破船の壊れた船体の一部にしがみついてなんとか生きながらえていました。
事故現場からあまり離れていない島に灯台がありました。灯台にはグレース・ダーリングという名前の少女とその父とが住んでいました。彼らは水夫たちが遭難しているのを見ました。グレースは「お父さん、なんとかあの人々を助けてあげて」といいました。「それはやってみてもだめだ。あそこまで行きつけないよ」グレースはあきらめませんでした。彼女と父はがっしりしたボートに乗って出かけました。グレースは片方のオールをこぎ、父はもう片方のをこぎました。ついにふたりは難破船に行きついて、水夫たちを救助しました。彼らをボートに乗せてふたりは灯台までこぎ帰り、温かい食物と着物を与えました。人々はその少女の勇気ある行動を褒め称えました。
ファーン諸島沖で難破船フォーファーシャイア号から9人を救助したグーレス・ダーリング(1815-1842)の勇敢な行動は実話で(1839年9月7日)、英語のリーダーのテキストでも広く知られていた。グレースは結核で26歳の若さでこの世を去った。(Grace Darling,Farne lslands,Forfarshire)
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