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2014年7月13日 (日)

文豪の処女作

Photo   「処女作にはその作家のすべてが表れる」。この言葉は誰が最初に言ったのか正確なことは分からない。おそらく海外の文芸評論家ではないか。亀井勝一郎は倉田百三著「出家とその弟子」(新潮文庫)の解説で、「作家は処女作に向かって成熟する」といった。文豪谷崎潤一郎の処女作は戯曲「誕生」であるが、実際には「誕生」よりも「刺青」の方が先に書いたと谷崎自身が述べている。井伏鱒二の代表作「山椒魚」は最初に発表した作品であるとともに、生涯にわたり改筆が続けられた作品である。「山椒魚」が最初に着手されたのは1919年、井伏が21歳の時で級友の青木雨八に「幽閉」ほか数編を送った。「幽閉」は1923年同人雑誌「世紀」に発表され。それから6年後の1929年、すでに新進作家として活動していた井伏は「幽閉」を全面改稿し、同人雑誌「文芸都市」に「山椒魚」として発表している。

1906年 有島武郎「かんかん虫」

1908年 武者小路実篤「彼」「二月」「聖なる恋」「隣室の話」「不幸な恋」(「荒野」所収)

1909年 谷崎潤一郎「誕生」

1910年 志賀直哉「網走まで」

1914年 川端康成「十六歳の日記」

1914年 芥川龍之介「老年」

1917年 横光利一「神馬」

1923年 井伏鱒二「幽閉」

1927年 堀辰雄「ルウベンスの偽画」

1933年 太宰治「列車」

1941年 三島由紀夫「花ざかりの森」

1946年 安倍公房「天使」(未発表)

1947年 椎名麟三「深夜の酒宴」

1954年 遠藤周作「アデンまで」

1957年 大江健三郎「奇妙な仕事」

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コメント

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