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2014年6月 6日 (金)

ユングと易

  スイスの精神分析学者カール・グスタフ・ユング(1875-1961)という人はフロイトのような謹厳実直な学者タイプではなく、何事にも好奇心の強い人間臭さが感じられる。若いころのユングは色男タイプで女性問題がたえなかったし、老いてからは朝食のトマトのことなどで1日中文句を言ううるさ型の老人であったという。東洋の神秘的なものやオカルトに関心を寄せているが、公的には科学者として見られることを望み、オカルトに共鳴していると見られることを望んでいなかったという。鈴木大拙(1870-1966)に二、三度会って禅について話をかわしている。中国文学革命の指導的地位にあった胡適(1891-1962)にも会った友人の宣教師リヒアルト・ヴィルヘルム(1873-1930)から易経の話を聞いている。ヴィルヘルムは易についてたずねると、「易経など古いナンセンスなもの」「魔法の呪文のよせ集め」という返事。彼は何か神秘的なものがあってそれを英語圏に紹介しようとしているのだが、十分な成果はあがらなかった。胡適に「導士に占ってもらったことはあるか」とたずねたところ、「一度ある」との返事。それこそナンセンスではないかとユングは晩年の著書にユーモラスに書いている。ユングはすでに1910年代から易に興味を示しており、自分で筮竹をこしらえていた。彼が実験したところ占いは偶然の一致とは考えられない高い的中率を示した。そこで易の占いはまぐれ当たりにすぎないという考えに対して批判的であった。「易は偶然性ではなくて規則性であるということを私は信じている」と書いている(参考:ユング「易と現代」1948-1950)

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