大道具としての本
映画やドラマでの大道具としての本は必要不可欠なものであろう。とくに設定が作家とか教師であれば、その役柄に相応の蔵書が必要なわけで本なら何でもいいというわけではない。山口百恵のドラマ「赤い迷路」を見ると、精神科医の宇津井健の研究室の背景にある蔵書が気になる。小学館の万有大百科事典と平凡社の世界大百科事典が見える。アメリカ帰りの精神科医の一番手の届きやすい位置におくような本ではないので滑稽である。「間宮兄弟」(森田芳光監督)も部屋には本棚ぎっしりと図鑑や事典がある。これは間宮兄弟がいつまでも少年のような心をもって何にでも好奇心の旺盛な人柄を表現しているのであろう。このような新しい本を集めるのであれば裏方さんは苦労はないが、太宰治だとか古い時代になるとたんへんで、どんどん本が電子化されて少なくなっていくからこれから小道具としての本も集めにくくなっていくだろう。ハリーポッターや「マリー・アントワネットの首かざり」などの映画にも蔵書がでてくるが、さすがに古色蒼然としている。ちなみに映画ハリーポッターの撮影は米ミシガン大学のロースクール図書館。
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映画「ダヴィンチコード」にもたくさんの図書が登場しますね
投稿: | 2014年6月26日 (木) 08時35分