カルパッチョは画家の名前
カルパッチョといえば生の牛肉や魚介類を薄切りにし、オリーブオイルなどをかけたイタリア料理をいう。いまではスーパーのお惣菜売り場にもある。日本でその名前が広まったのは1980年代以降のことではないだろうか。それまでの人は「カルパッチョ」と聞くと、ベネチア派の画家を想起していた。偶然に同名なのかと不思議に思っていたら、カルパッチョという料理はそんなに古い料理でくなく、1950年のベネチアのシェフ、ジュゼッペ・チプリアーニが医者に生肉を食べることをすすめられた伯爵夫人のために創作した料理なのだ。その頃、画家ヴィットーレ・カルパッチョの展覧会が開かれていたから命名したそうだ。このように人名から新たな名称に転訛することをエポニムという。現在の日本人がカルパッチョと聞けばイタリア料理と思い、本家である芸術家の存在を知らないことはとても悲しいことである。
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