「建築は芸術である」中村順平
中村順平(1887-1979)は大阪生まれの異才の建築家である。20世紀の建築は19世紀以前の様式建築を批判し、機能性、合理性を追求したモダニズム様式が普及した。中村は1920年に渡仏し、エコール・デ・ボザールに留学、芸術性を追求する作風を学んだ。建築の美しさや芸術性を排除する時代に抗して、「建築は芸術である」という信念を貫く。震災後の東京の都市計画や多くの船舶の室内装飾を手がけた。近年、中村順平を再評価する展観が催されている。
参考文献
「東京の都市計画をいかにすべき乎」 中村順平 洪洋社 1924
「建築という芸術」 中村順平 彰国社 1961
「情念の幾何学 形象の作家中村順平の生涯」 網戸武夫編 建築知識 1980
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